Tokenomics Quantum Design Agent MVP(simulator-only)

Tokenomics Quantum Design Agent MVP

このMVPは何をするものか

Web3トークン経済設計において、ユーザーが「どんなトークノミクスにしたいか」という方針を指定すると、初期配分候補を再評価し、その候補をQAOA軽量評価と発行後36か月の循環政策シミュレーションへ接続する公開MVPです。

使い方の主導線

  1. AI Agent Demoで方針プリセット・配分制約・評価重みを入力する。
  2. 最適化後の初期配分を見る。
  3. Phase 1上位候補ランキングでなぜその候補が上位か確認する。
  4. QAOA軽量評価で候補群のサンプリング評価を見る。
  5. Phase 2で、発行後の供給系列とscenario別政策列を見る。
  6. Report ZIPでCSV/Markdown/PNGを取得する。

各タブの目的

タブ 目的 ゴール
Overview / はじめに MVP全体像を理解する 何のツールか分かる
AI Agent Demo 方針指定から一括実行する 最適配分・QAOA軽量評価・Phase 2結果を見る
Advanced: Phase 1 初期配分最適化を個別確認 候補ランキングとscoreの意味を確認
Advanced: QAOA QAOA軽量評価を個別確認 良い候補を拾えるか、reps別expected energy等を確認
Advanced: Phase 2 発行後政策を個別確認 scenario別のpolicy sequenceを確認
Report ZIP 成果物取得 提出・検証用ファイルを取得

研究コンセプト: QUBOからQAOAへ接続する理由

この研究の中心は、トークン初期配分を人手の勘だけで決めるのではなく、まず QUBOとして定式化したコスト函数 により低コストな配分候補を探索し、その結果を量子最適化pipelineへ接続して検証することです。

本来の研究フローは、次のように整理できます。

  1. トークン初期配分問題をQUBOとして定式化する。
  2. QUBOのコスト函数が低い配分候補を古典的に探索する。
  3. QUBOをIsing Hamiltonianへ変換する。
  4. QAOAで低エネルギー状態をサンプリングし、QUBO上の最良候補・上位候補と同様の候補を観測できるか検証する。

公開MVPでは、Hugging Face Spacesの無料CPU上で安定して動かすため、full48 QUBOをそのままQAOAで直接解くのではなく、Phase 1で得たbest candidate / 上位候補を使った QAOA軽量評価 として実行しています。したがって、ここで見るべき点は「QAOAが最終配分を決めたか」ではなく、QUBO/Phase 1で良いと判断された候補を、量子アルゴリズムのsampling形式でも再発見できるかです。

simulator-only / no-overclaim note

このMVPはIBM Quantum実機を直接呼び出しません。IBM tokenも不要です。QAOA軽量評価は、量子最適化アルゴリズムであるQAOAを、古典CPU上のsimulator-only環境で模擬実行する評価です。 結果は、価格予測・投資助言・量子優位の証明ではなく、トークン初期配分、QAOA軽量評価、発行後政策を比較・説明するための設計支援出力です。

MVP全体フロー

User prompt / preference profile
        ↓
JSON config
        ↓
Phase 1 structured feasible solver
        ↓
Optimized allocation / top candidates
        ↓
QAOA軽量評価(Phase 1のbest candidate・上位候補をsamplingでも再発見できるか確認)
        ↓
Phase 2 linked simulation(36か月供給系列・政策列)
        ↓
Report ZIP / final explanation

読み方: 初期配分の主選択はPhase 1 solverが行います。QAOA軽量評価は、Phase 1が良いと判断したbest candidateや上位候補を、古典CPU上で模擬したQAOA-style samplingでも再発見できるかを見る補助評価です。Phase 2は発行後政策の時系列評価です。

Phase 2 scenarioの意味

Phase 2のscenarioは、Phase 1で決まった供給系列そのものを変えるものではありません。同じ供給系列に対して、発行後の外部環境・政策評価条件を変え、どの政策列が良いかを比較するための条件です。ここでいう外部環境とは、価格予測そのものではなく、供給をどれだけ吸収できるか、P6の実行コストをどれだけ重く見るか、P6を連続使用したときに疲労・市場シグナル悪化をどれだけ考慮するか、といった評価前提です。

Scenario 何を仮定しているか 何を見るか
baseline_current 標準条件。P6 defensive_mix のコストや疲労を強く追加せず、現行baselineで何が起きるかを見る。 供給系列は同じまま、政策評価の前提を標準設定にする。baselineではP6固定が強く見えやすい。
p6_fatigue_standard P6を連続使用すると市場シグナル悪化・政策疲労が出る、という前提を入れる。 P6を毎月固定で使い続けるより、途中でP1/P3/P0などへ切り替えるdynamic policyが有利になるかを見る。
p6_cost_3x P6の実行コストを大きく見積もるstress scenario。 P6が効くとしても高コストなら使い続けるべきか、低コスト政策との切替が良いかを見る。
p6_cost_2x_plus_fatigue P6のコスト上昇と連続使用疲労を同時に入れる代表stress scenario。 固定P6の弱点が出やすく、dynamic policyの効果を確認しやすい。
market_recovery_plus_fatigue 市場吸収力が回復する一方で、P6連続使用疲労は残るscenario。 後半に強い介入を続けず、P0などへ移る政策列が有効になるかを見る。

Phase 2の政策候補 P0〜P6 とは

P0〜P6は、Phase 2で毎月比較する発行後政策の候補です。dynamic policyは、各月の供給状態とscenario条件に対して、これらの政策候補のscoreを比較し、その月のscoreが最も低い政策を選びます。fixed_P6 は、36か月ずっとP6 defensive_mixを使い続ける基準政策です。

Policy Name 意味
P0 no_action 無介入。追加コストはないが、供給圧力を直接吸収しない。
P1 low_burn 小規模バーン。低コストで軽く供給を吸収する。
P2 medium_burn 中規模バーン。P1より強く供給を吸収するが、負担も増える。
P3 low_staking_reward 小規模ステーキング還元。売り圧を軽く緩和する。
P4 medium_staking_reward 中規模ステーキング還元。中程度の効果とコストを持つ。
P5 low_buyback 小規模買戻し。市場シグナルは強いが直接コストがある。
P6 defensive_mix 複合防御政策。バーン・還元・買戻しを組み合わせた強い政策。効果は大きいが、コストや連続使用疲労も考慮する。

用語集

用語 意味
preference_profile ユーザー方針。例: community_focused, growth_focused。
structured feasible solver 各配分カテゴリから1候補を選び、合計100ppなどの制約を満たす候補集合をfilter・再順位付けするPhase 1主選択。
custom_ranking_score preference_profileや重みを反映した順位付け用score。低いほど良い。
evaluate_total_score 元のPhase 1評価score。custom_ranking_scoreとは異なるため、ランキングはcustom_ranking_scoreを見る。
QAOA軽量評価 QAOAという量子最適化アルゴリズムを、公開MVPでは古典CPU上のsimulator-only環境で模擬実行する補助評価。Phase 1が良いと判断したbest candidateや上位候補を、QAOA-style samplingでも拾えるかを見る。最終配分を直接決めるものではない。
exact hit rate Phase 1上の一番良い候補が、古典CPU上で模擬したQAOAサンプルに出た割合。
expected energy QAOA-style samplingで得たサンプル全体の平均スコア。低いほどPhase 1上の良い候補に寄っている。
top-k rate Phase 1上の上位候補群を、QAOA-style samplingでどれくらい拾えたか。
reps QAOA回路の深さに相当する設定。公開MVPでは古典CPU上のシミュレーションとして比較する。
Phase 2 state timeline allocation / cliff / vestingから決まる月次解放量・累積供給量・残存ロック量。scenario非依存。
Phase 2 policy timeline scenario条件に応じて選ばれる月次policy列。scenario依存。
Phase 2 score 供給圧力、政策コスト、政策疲労、切替負担などをまとめた評価値。低いほど良い。
fixed_P6 36か月ずっとP6 defensive_mixを使う基準政策。
dynamic policy 月ごとの状態に応じてP0〜P6を切り替える政策列。fixed_P6よりscoreを下げられるかを見る。
improvement_vs_fixed_P6 fixed_P6と比べてdynamic policyがどれだけscoreを下げたか。正ならdynamic policyが良い。